この時期、理系を選択した高校1年生もしくは2年生は専門理科の選択科目で物理選択か生物選択かを決めなけばなりません。
今回は、物理選択・生物選択について元理系現文系の視点で解説します。
こんな人におすすめ
・物理選択か生物選択かを迷っている高校生
・文系で関係はないが、なんとなく興味がある高校生
物理について
学ぶ内容と特徴
- 物体の運動、エネルギー、電気、原子など、身の回りの現象を少数の法則や原理で説明する科目です。
- 現象の「なぜ?」を数式や論理で考える抽象的な思考力が求められます。
- 数学が必須。数学が得意な人、論理パズルが好きな人におすすめです。
メリット・デメリット
- 学習範囲が比較的狭い
- 一度、核となる原理を理解すれば、多くの問題に応用が利きます。
- 得点が安定しやすい
- 解法パターンを習得すれば、応用問題でも安定して点が取れます。
- 受験できる学部が多い
- 工学部、理学部、情報科学部など、多くの理系学部で必須科目となっています。特に最難関大学では物理が求められる傾向が強いです。
- 数学力が必要
- 物理の問題は、数学の知識がなければ解くことができない場合があり、苦手だと、苦労しやすいです。
- 初学者のハードルが高い
- 最初の概念理解につまずくと、その後の学習が全く進まなくなる可能性があります。
- 抽象的で面白みを感じにくいことも
- 実生活での応用イメージが湧きにくく、興味を持ち続けるのが難しいと感じる人もいます。
向いている生徒
- ✅数学が好き、得意
- ✅「なぜ?」を論理的に考えるのが好き
- ✅少ない原則で多くの問題を解けることに喜びを感じる
- ✅将来、工学、情報科学、建築、宇宙などに興味がある
- ✅新しい概念を学ぶことに抵抗がない
生物について
学ぶ内容と特徴
- 細胞、遺伝子、生態系、人体の仕組みなど、生命現象の複雑なシステムや構造を学ぶ科目です。
- 暗記量が非常に多いのが特徴。生物学用語や、器官の名称、化学物質の名前などを覚える必要があります。
- 暗記や整理が得意な人、生き物や医療に興味がある人におすすめです。
メリット・デメリット
- 身近な内容で興味を持ちやすい
- 人体の仕組みや動植物など、身の回りの現象がテーマなので、とっつきやすいです。
- 数学力がなくても勉強できる
- 計算問題が少なく、数学が苦手な人でも取り組みやすいです。
- 暗記が得意なら点数が伸びやすい
- 努力量に比例して点数が伸びる傾向が強いです。
- 特定の学部で有利
- 医学部、薬学部、農学部、生命科学部など、生物学が中心となる学部では必須科目となる。ただし、北海道大学、名古屋大学、九州大学、金沢大学、群馬大学などの医学部は物理が必須科目なので注意してください。
- 暗記量が膨大
- 覚えるべき専門用語や知識が非常に多く、細部まで正確に暗記する必要があります。
- 得点が不安定になりやすい
- 暗記漏れがそのまま失点に繋がるため、細かい知識を問う問題で点数を落としやすいです。
- 思考力を問う問題が増加
- 近年、暗記だけでは解けない、思考力や考察力を問う問題が増えてきています。特に共通テスト。
向いている生徒
- ✅暗記が得意
- ✅生物、医療、生命の神秘に強い興味がある
- ✅実験や観察が好き
- ✅医学部、薬学部、農学部などに進みたい
- ✅物事を全体として捉えるのが得意
進路が決まっていないなら物理選択が無難
進路が決まっていない高校生は、物理を選択した方が無難です。
農学部などは物理選択・生物選択どちらでも受験可能ですが、工学部や一部の医学部では、物理選択のみとなっています。志望校が確定していない人は物理選択の方が後々、対応できます。
まとめ
今回は、物理選択・生物選択のそれぞれの特徴や向いている生徒像などを紹介しました。
少しでも参考になれば幸いです。
今回は、以上。
最後まで読んでくれてありがとう!